組織にとってのメリット 賃上げは、労働組合の根源的な要求です。その根源的な要求を実現するためには、まず、組織目標の達成を果たす必要があります。 組織目標の達成は当局の仕事では?と思われる方もいらっしゃるでしょう。 しかし、組織目標の達成なくして、その組織の維持・向上はなく、組織の維持・向上がなければ、労働組合の求める賃上げが図られないということもまた事実です。 組織は合理化・効率化などの視点から目標に向かい、労働組合は労働者の視点から目標に向かいます。つまり、組織と労働組合とは、手段(戦術)が異なっても、向かう先(戦略)は一緒であるということです。 そして、協働して成果を上げることによって、社会・国民から理解と評価を得ることができ、ひいては、それが処遇や職場環境などの改善につながっていくのです。 労働組合は、組織目標の達成に必要な次のような機能を本来的に持っています。 人材育成機能 集会への参加者集めなどを通じた民主的なマネジメント能力(リーダーシップ)を養成する機能 = マネジメント能力は、組織にとっても有益 コミュニケーション機能 各種会議における議論などによって、ピラミッド組織の弊害を排除し、風通しのよい組織にする機能 = 風通しのよい職場は、組織の活性化に必要 メンタルヘルス機能 組合員が持っている組織に対する不満の声を代弁し、働きやすい職場を作る機能 = 職員の不満が解消されることは、組織のモチベーションの維持に有効 良質の労働力作り機能 組合員自身が自らの能力を高め、それを組織にアピールすることにより賃金を獲得しようとする機能 = 職員個々の能力アップは、組織の能力アップに直結